日本行政書士連合会の研修サイトで一般倫理研修を受講しました。この研修は、新規登録した行政書士だけでなく、ベテランの行政書士であっても5年に1度受講しなければなりません。

今回は研修報告⑤職業倫理です。

まとめると以下のような内容でした。

はじめに

  • 行政書士法の改正により、「国民の権利利益の実現に資する」ことが法の目的として加えられました。これに伴い、行政書士の社会的な役割がより重要になっています。
  • 最近では倫理に欠ける事案が多発しており、これには探偵からの依頼で他人の戸籍を不正に取得する事案や、在留資格を持つ外国人を虚偽の申請で雇用する事案などが含まれます。これらの事例から、職業倫理の遵守が急務であることが明らかです。
  • メディアの発展と国民の権利意識の高まりが、行政書士に対して高度な倫理観を求める背景となっています。

行政書士としての責務

  • 行政書士は、依頼者からの信頼に応えるため、常に誠実に業務を遂行する責任があります。これには、的確な助言や情報提供、業務上の秘密の保持が含まれます。
  • 職務上の権限の濫用防止、不正行為の助長の禁止、公正さを損なうおそれのある業務への関与を避けることが求められています。

依頼者との関係

  • 行政書士は、依頼者との関係において、正当な理由なくサービスを拒否することは禁じられており、全ての依頼に対して公平に対応することが求められます。
  • 依頼内容の透明性を保ち、適正な報酬を設定すること。また、業務の進行や結果について依頼者に対して定期的に報告することが重要です。

行政書士及び行政書士会との関係

  • 法令の遵守、職業としての品位の保持、行政書士会への積極的な参加が強調されています。これには研修への参加や組織運営への協力が含まれます。

業務上の責務

  • 真実かつ正確な文書の作成が求められており、行政手続きの円滑な実施に寄与することが行政書士の重要な役割です。
  • 依頼者に対して法令遵守を促す助言を提供し、法的枠組みの中での行動を支援します。

行政書士倫理綱領

  • 行政書士は、職業としての倫理を重んじ、国民の権利と義務の擁護者として行動すること。また、職務の公正さと誠実さを保ち続けることが、その使命であり責任です。

以上です。次回は職務上請求書の適正使用になります。